ラベンダー リラックス効果があり、花が美しい。葉や花などに独特の甘い香りをもつ。

リラックス効果のある「ラベンダー」

ラベンダーは、その鮮やかな紫色と心地よい芳香が私たちの気持ちを鎮め、リラックス効果をもたらしてくれます。ラベンダーは草花として扱われることが多く、花壇の植え込みやコンテナ栽培などで親しまれています。

また、ラベンダーは利用範囲が広いことから「ハーブの女王」と呼ばれています。近世イギリスの女王エリザベス1世(1533年 – 1603年)はラベンダーのジャムをとても好み、肉料理やフルーツ・サラダの薬味、菓子や頭痛薬として食べていたと言われています。

ラベンダーの名前は、「洗う」という意味をもつラテン語「lavo」または「lavare」に由来する説と、「青みを帯びた、青みがかった」を意味するラテン語「livere」に由来する説があります。

ラベンダーの開花期は「初夏から夏」

ラベンダーは地中海沿岸が原産の植物で、カナリア諸島から地中海沿岸、インドにかけて分布しています。ラベンダーの主な開花期は初夏から夏にかけてで、花茎を伸ばしてその先端に小さな花を穂状にたくさん付けるとともに、葉や花などに独特の甘い香りをもちます。

花色は青紫以外にもピンクや白色もありますが、一般的に「ラベンダー色」という場合は、薄紫色を指すことが多いようです。ラベンダーの栽培および利用の起源は古代ローマ時代と言われていますが、伝統的にハーブとしてエジプト、ギリシャ、ローマ、アラビア、ヨーロッパなどで薬や調理に利用され、芳香植物としてその香りが活用されてきました。

日本には19世紀の初めに渡来しましたが、そのときはほとんど普及しませんでした。日本での栽培の始まりは昭和12年で、フランスから導入した種子を日本各地で栽培したのが始まりとされています。

花の美しさと香りのよい「イングリッシュラベンダー」

ラベンダーを大別すると、暑さに弱いものの花の美しさと香りのよい「イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)」、暑さに強く、薄紫色の苞がリボンのように目立つ「フレンチラベンダー(ストエカスラベンダー)」、コモンラベンダーとスパイクラベンダーの交配種で、比較的暑さに強い性質をもち、花も香りも優れている「ラバンディン系のラベンダー」等があります。

ラベンダーを蒸留して得られたエッセンシャルオイルは香料や香水の材料になります。いくつかのラベンダーの種からエッセンシャルオイルが採取できますが、その中でも「イングリッシュラベンダー」が最も質が高いとされています。

ラベンダーのエッセンシャルオイルを採るための世界的に有名な生産地は、フランスのプロヴァンス地方ですが、日本では北海道の富良野が有名です。富良野地方のラベンダー畑は世界的にも知られています。ラベンダーの花を乾燥させたものはポプリになります。

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