フユシラズ 冬中花を咲かせ続ける。日本では観賞用で、冬花壇の定番。

冬中花を咲かせ続ける「フユシラズ」

フユシラズ(冬知らず)は「ホンキンセンカ」の和名を持つカレンデュラ・アルベンシス種から作出された園芸品種の一品種で、寒さに強く冬中花を咲かせ続けることから、冬の彩りとして古くから栽培されています。

キンセンカの仲間は、地中海沿岸地域、南西アジア、西ヨーロッパなどに15から20種が分布するキク科キンセンカ属(カレンデュラ属)の一年草、または多年草です。キンセンカ属の学名がカレンデュラで、「カレンダー」と同じ語源に由来するラテン語名です。

キンセンカの仲間のうち主に栽培されるのは、「トウキンセンカ」とも呼ばれるカレンデュラ・オフィシナリス種で、美しい花を咲かせることから古くから世界で最も多く栽培されているキンセンカです。「キンセンカ」というと一般的には「トウキンセンカ」のことを指します。

カレンデュラ・アルベンシス種(ホンキンセンカ)はヨーロッパの中部から南部に分布する一年草のキンセンカで、カレンデュラ・オフィシナリス種(トウキンセンカ)と同じように世界中で広く流通しています。

日本では観賞用「フユシラズ」

フユシラズの開花時期は12月から5月頃で、花径2㎝程度の小さな花を、長い花期の間次々と咲かせます。

日本ではもっぱら観賞用として栽培されるキンセンカですが、ヨーロッパでは古くから原種をハーブとして利用してきました。

ハーブとして利用される場合は、「ポット・マリーゴールド」と呼ばれることがありますが、マリーゴールドはマンジュギク属、キンセンカはキンセンカ属に属しており、マリーゴールドとは別属の植物です。

マリーゴールド 鮮やかな黄色や橙色の花。独特の花の香り。

花弁の鮮やかな色は加熱しても色褪せないことから、「エジプトサフラン」と呼ばれ、サフランの代用品として料理の着色料としても利用されています。

サフラン 特有の甘い芳香。スパイスの中でも、とりわけ高価。

冬花壇の定番「フユシラズ」

フユシラズは花壇や寄せ植えの他、ハンギングバスケットなどにも利用されます。

フユシラズは少々霜に当たっても、雪をかぶっても、花を咲かせます。寒さに強い「ビオラ類」も真冬では寒さのあまりに花が衰えてしまうので、冬花壇の定番植物としてガーデニングで重宝がられる人気品種です。

フユシラズの株は、キンセンカが立性でこんもりと株がまとまるのに対して、ホンキンセンカと同じように株が横に広がります。

フユシラズは一年草ですが、一度植えるとこぼれ種でよく増え、翌年も花を咲かせます。