フォンシオン 古い園芸品種で、スイセンの代表的な種類。形も色もいろいろと変化。
古い園芸品種「フォンシオン」
フォンシオン(八重咲き水仙)は、ヒガンバナ科スイセン属の多年草球根植物です。スイセンは原産地のイベリア半島を中心にイギリス、ヨーロッパ中部および北アフリカの地中海沿岸地域に25から30種類自生しています。
スイセンの名前は中国から来た言葉で「仙人は、天にあるものは天仙、地にあるものは地仙、水にあるものは水仙」という中国の古典に由来すると言われています。中国においてスイセンは、「ウメ」、「ロウバイ」、「ツバキ」とともに「雪中の四花」として尊ばれています。
ウメ 花見の対象としてサクラより長い歴史を持ち、観賞価値の高い花と良質の実をつける。
ロウバイ ロウ細工のような黄色い花。蘭にも似た香り高い花で、雪中の四花。
ツバキ 文化的にも重要な樹木で、花には香りがない。数多くの園芸品種が生み出されている。
フォンシオンは1620年以前からある古い園芸品種で、日本にも昭和初期には渡来したとされています。
フォンシオンは「ファンシィオン」や「バンシオン」、「パンション」とも呼ばれます。日本各地で野生化している黄色い大輪八重のスイセンは、フォンシオンのことを指すことが多いです。
形も色もいろいろと変化「フォンシオン」
フォンシオンの花色は黄色で、散形花序の頭花を付けます。フォンシオンの花径は、10cm前後です。
フォンシオンの花は外花被片(萼)3枚と内花被片(花弁)3枚に雄しべ、雌しべ、副花冠が花弁化した八重咲きの品種になっています。
フォンシオンの葉はニラに似ており、草丈は10~40cmくらいまで成長します。
フォンシオンは植えてから時が経つにつれ、形も色もいろいろと変化した花を咲かせます。色については、本来の黄色い花がウイルス等により緑化することもあります。
スイセンの代表的な種類「フォンシオン」
スイセンの代表的な種類にはフォンシオンのほか「ラッパズイセン(喇叭水仙)」や「クチベニズイセン(口紅水仙)」、「房咲きスイセン」などがあります。
ラッパズイセンは寒さに強く、春の訪れを感じる前に開花するものが多い品種です。
クチベニズイセンは観賞用に栽培されるスイセンの一種で、花の中央で突き出ている副花冠の縁部分が口紅のように見えることからその名が付けられました。クチベニズイセンは春の終わり頃に花を咲かせ、スイセン特有の芳しい香りを放ちます。
房咲きスイセンは「ニホンズイセン(日本水仙)」を指すことが多く、古くから日本各地に根を下ろして野生化しています。

