ドウダンツツジ 白いベル型の花が咲く。葉が密生する株が美しい。

結び灯台に似ている「ドウダンツツジ」

ドウダンツツジは、房総半島南部及び天城山以西の本州、四国及び九州に分布するツツジ科の落葉低木です。

ドウダンツツジの「ドウダン」は、花の作りあるいは枝分かれの様子が、古い時代に宮中行事で用いられた「結び灯台」に似ていることから「トウダイツツジ」と呼ばれるようになり、それが転訛して「ドウダンツツジ」となったと言われています。

ドウダンツツジの属名「エンキアンツス」は「ふくらんだ花」の意味で、漢字では「満天星」や「灯台躑躅」などの字が当てられています。

ドウダンツツジの仲間は日本を含む東アジアとヒマラヤにおよそ10種が分布しており、その中の4種が日本に自生しています。

白いベル型の花が咲く「ドウダンツツジ」

ドウダンツツジは新しい芽が吹く4月から5月頃に、直径7~8ミリほどの花を咲かせます。

ドウダンツツジはスズランのような白いベル型の花が枝から垂れ下がるようにたくさんつきますが、五枚の花弁が合体してできており先端が浅く五つに分かれています。

ドウダンツツジは花の後に長さ6~9ミリほどの実ができ、熟すと中から多数の種子が飛び出しますが、ドウダンツツジの繁殖は「挿し木」が一般的です。

ドウダンツツジの葉は菱形に近い長楕円形で、葉の縁には細かなギザギザがあります。ドウダンツツジの葉の新芽は明るい緑ですが、紅葉も10月中旬から11月にかけて楽しめます。ドウダンツツジは、オレンジ色から徐々に色づいて、最後は真っ赤に紅葉します。

葉が密生する株が美しい「ドウダンツツジ」

ドウダンツツジは強健で枝を切ってもよく芽吹き、枝が細かく分かれて葉が密生する株が美しいことから、戦後急速に全国に広まりました。

ドウダンツツジは園芸植物として大量に出回っており、庭木や垣根、公園やビル街の道路脇の植え込みにも利用されていますが、現在栽培されているドウダンツツジは小葉の優良個体を選抜したものです。

各地に残るドウダンツツジの野生種といわれているのが「ヒロハドウダンツツジ」ですが、栽培されている株よりも葉の幅が広く、枝の出方が粗めです。

ドウダンツツジは病害虫の発生がほとんどないことや、洋風にも和風にも合うので利用範囲が広く、切り花の「枝もの」としても流通しています。