オモト 青々とした葉を観賞する目的で育成。希少価値の高い品種も多くある。

青々とした葉を観賞する目的で育成「オモト」

オモトは日本原産のユリ科の多年草で、宮城県を北限に本州、四国、九州に自生しています。

オモトは日本で古くから、主に青々とした葉を観賞する目的で育成されてきた植物です。江戸時代から続く品種改良によって現在では1000種類以上の豊富な品種があり、多彩な葉の形状や模様が生まれ「葉芸」と呼ばれています。

徳川家康が江戸に移る際に、「徳川家が代々栄えますように」と3種類のオモトを贈られ、家康は大変喜びその3種類のオモトの鉢を城に持ち込みました。そこから日本中に引っ越し祝いとしてオモトを送る風習が広まったようです。

オモトは漢名「万年青」で、これを日本では「オモト」と読んでいますが、オモトには「縁起草」や「辛抱草」といった別名もあります。

長寿を象徴する「オモト」

オモトの開花時期は4~6月頃で、茎の先にクリーム色の小さな花をたくさんつけます。

オモトは花後、秋に赤い実を付けますが、オモトの実は毒性があるため注意が必要です。

オモトは耐暑性、耐陰性が強いため日本の気候、風土によく合い、順応性が高く丈夫で、初心者にも育てやすい植物です。

オモトは草丈が50cm程度まで成長しますが、オモトは葉を落とさないことから、長寿を象徴する「縁起物」としても大切にされてきました。

希少価値の高い品種も多くある「オモト」

オモトの魅力は、変化した葉の形状、葉の模様、そして葉の大きさです。これらが組み合わさりさまざまな品種がつくられています。オモトは葉の長さや葉姿によって分類されていて、希少価値の高い品種も多くあります。

まずオモトの葉の形状には、葉がくるくると巻く「獅子」、表面が隆起する「雅糸龍(がしりゅう)」、つけ根がきれいに重なる「襟組み」などがあります。

次にオモトの葉の模様には、縞柄と葉縁を覆輪が同時に入る「縞覆輪」、白い筋状の模様が入る「千代田斑」、つけ根は柔らかな黄色で葉先にいくにしたがい緑色になる「曙斑」などの葉の斑があります。

そしてオモトの葉の大きさでは、葉が30cm以上になる「大葉系」、20cm程度の中型種の「薄葉系(中葉系)」、5〜10cmで葉にしわなどがある小型の「羅紗系(小葉系)」に分類されます。