ポインセチア 本来は低木で、早くから色づくように改良されている。人気の品種が冬を彩る。
本来は低木「ポインセチア」
ポインセチアは、トウダイグサ科トウダイグサ属(ユーフォルビア属)の植物です。ポインセチアは1年で枯らしてしまうことが多く、草花のように扱われていますが本来は低木です。
ポインセチアはメキシコなどの中南米が原産地で野生種は軽い霜に当たっても枯れないぐらいの耐寒性がありますが、園芸品種は寒さに弱いので温度管理が必要です。
ポインセチアという名前は、アメリカの初代駐メキシコ大使「ポインセット」の名前に由来しています。ポインセットはメキシコで自生していたポインセチアを見つけ、帰国の際にアメリカに持ち帰り普及させました。
ポインセチアが日本に伝わったのは、明治時代です。ポインセチアの和名「ショウジョウボク(猩々木)」は伝説の生き物「猩々(しょうじょう)」に似ていることに由来しますが、今日ではほとんど使用されていません。
早くから色づくように改良「ポインセチア」
ポインセチアの開花時期は、12月~2月です。ポインセチアの花色は赤のほか、現在ではピンクや白、紫、複色のポインセチアもあります。
ポインセチアの花びらのような鮮やかな部分は「苞(ほう)」と呼ばれる、つぼみを包んでいた葉です。実際のポインセチアの花は、苞の中央に集まっている小さな黄色い部分です。
ポインセチアは日が短くなると花芽ができる短日植物で、自然条件では10月下旬から花芽分化が始まります。
ポインセチアは段ボール箱などで覆って人工的に日照時間を短くすると花芽を早くつけさせることができるので、早くから色づかせて楽しむことも可能です。近年発表される園芸品種は、自然条件でも早くから色づくように改良されてきています。
人気の品種が冬を彩る「ポインセチア」
ポインセチアにはさまざまな品種があることで知られ、「ウィンターローズ」や「プリンセチア」、「レモンスノー」など人気の品種が冬を彩ります。
ウィンターローズは赤バラのように華やかな品種で葉や苞が丸く萎縮したようになり、その姿がバラのようにも見えます。ウィンターローズは赤だけでなく、白やピンク、斑入りもあります。
プリンセチアはピンク色が愛らしい品種で、レモンスノーはホワイトクリスマスを思わせる白い品種です。
現在ではポインセチアはクリスマスのデコレーションに欠かせない花となり、欧米では別名「クリスマスフラワー」と呼ばれています。ポインセチアの輝くような色は、「清純」のシンボルともされています。

